Iba Yasuko 伊庭靖子
Paintings
Thursday, November 4 – Saturday, December 25, 2021
Tuesday-Saturday 12:00-19:00 (Closed on Mon, Sun, Public holidays)
INSTALLATION VIEW
Photo: Keizo Kioku
Press Release
伊庭靖子はクッションや陶器などの身近なモチーフを自ら撮影し制作することで、それらの表面と伊庭の眼の間に存在する光や空気など目には見えない質感を描いてきました。
初期にはモチーフとの距離が近くクローズアップだった画面から、近年はモチーフとの距離が生まれ、その対象は空間や風景へと広がっています。本展では、以前から風景画を描きたいと語っている伊庭にとって新たな展開となる、ヒマラヤ杉などの植物を描いた新作を中心に展示いたします。
新作では、赤外線フィルターを通して撮影した写真をもとに、制作をしています。緑色が白く輝くモノクローム写真をもとに伊庭が色彩を加えていくと、通常の視覚とは異なる感覚、「質感」の風景が展開されます。鑑賞者は作品を通し、視覚以外の感覚や自身の記憶が呼び起こされ、観る行為は視覚だけにとどまらない体験となります。
本展では新作の植物のシリーズのほか、陶器をモチーフにした近作も展示いたします。MISA SHIN GALLERYでは4年ぶりとなる伊庭靖子の「Paintings」展、伊庭の新たな展開を是非ご期待ください。
伊庭靖子
1967年京都市生まれ。嵯峨美術短期大学版画科専攻科修了。1999年、フランス・モンフランカン(ダイムラークライスラーグループ アート・スコープ)、2001-2002年、ニューヨーク(文化庁在外研修員)にて滞在制作。主な個展に「まなざしのあわい」東京都美術館(2019年)、「まばゆさの在処」神奈川県立近代美術館鎌倉館(2009年)。国立新美術館、府中市美術館、横須賀美術館、平塚市美術館、滋賀県立近代美術館など多数の展覧会に参加。神奈川県立近代美術館、資生堂アートハウス、東京都現代美術館、国立国際美術館をはじめ、The Cleveland Museum of Art(米国)など国外も含め多くのパブリックコレクションに所蔵されている。