Shinoda Taro 篠田太郎
The Sun and Mt. Fuji and Steve Reich
太陽と富士山とスティーブ・ライヒ
Date: Friday, November 11 – Saturday, December 24, 2016
PRESS RELEASE
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篠田太郎は1964年生まれ、造園を学んだ篠田は、宇宙を含む森羅万象を「人類の営みが共在するような進化する自然として理解する」ことをテーマに、人間と自然の新しい関係を提起するスケールの大きなインスタレーション作品などを発表してきました。近年では特に現代の都市風景やテクノロジーの発展した日常環境と人間との関係を考えることで、生活、社会、文化を含めて抽象化された自然の概念についての洞察を深めています。
MISA SHIN GALLERYでの初めての個展となる「太陽と富士山とスティーブ・ライヒ」 は、鉄の化合物である鉄塩の感光性を利用した写真のプリント技法、青写真で制作された作品です。鉄塩を塗った印画紙の上に、富士山の頂上から持ち帰った砂や小石を置き、その印画紙の下にスピーカーを設置。スティーブ・ライヒのミニマルな音型によって振動した砂や小石が、太陽の光で感光することで線 や陰影を生み出します。それは、音の振動という不可視なものが、太陽の光というもっとも根源的な自然の力によって可視化され、アーティストの意思を超えて自然現象として生み出されるプルシアンブルーの絵画となります。
「私たちの文明は原子力を除き、地球に存在する物質を加工する事で成り立っています。つまり物質自体を創造することは出来ませんが、存在する物質を別の物質に置き換えることが出来る。そしてやはり原子力を除き、植物の光合成にはじまり、食物連鎖、燃料などあらゆる営みを太陽に依存しているのです。」
篠田 太郎
1964年東京生まれ。一貫して人間と自然の関わりを深く問う作品は、彫刻、ビデオ、インスタレーションと多岐にわたり、 国際的に高い評価を受けている。Sharjah Art Foundation( シャルジャ、2016年)、balzerARTprojects(バーゼル、2015年)、森美術館(東京、2010年)、イザベラ・ステュワート・ガードナー美術館(ボストン、2009年)、REDCAT (ロサンゼルス、 2005年)、広島市現代美術館(広島、2002年)などで個展やプロジェクトを開催。シドニー・ビエンナーレ(シドニー、2016年)、シャルジャ・ビエンナーレ(シャルジャ、2015年)、イスタンブール・ビエンナーレ(イスタンブール、2007年)、釜山 ビエンナーレ(釜山、2006年)、横浜トリエンナーレ(2001年)などの国際展にも多数参加している。