Summer Show サマーショウ
Date:Friday, June 24, 2011-Saturday, August 6, 2011
Night Opening on Saturday, July 30, 12:00-20:00
PRESS RELEASE
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MISA SHIN GALLERYでは、6月24日(金)から8月13日(土)まで、ギャラリーアーティストの作品およびギャラリーコレクションからグループ展「Summer Show」を開催いたします。
アーティストは、キムスジャ, 鳥光桃代、バク・スンウ、スハシニー・ケジリワルの4人です。同時代を生きるアーティストが、それぞれ異なった場所やバックグランドを持ちながら、彼らを取り巻く社会を映し出す鏡として、あるいは自己の内面をさらけ出すアウトプットとしての、様々な表現をお楽しみいただけます。
キムスジャは、写真、インスタレーション、パフォーマンス、ビデオなど、多岐に渡る表現方法で知られるアーティストです。「The Sun – Unfolded」(太陽—解く)は、インドのゴアビーチでビデオ作品「The Mirror Woman: The Sun & The Moon」の撮影をしている時に、まるで導かれるように撮影された6点からなる連作です。(展示はスペースの都合上5点)太陽の光が波のような呼吸動作でそのエネルギーを解き放ち、光線は同心円の波となって広がり、私たちの視界を照らします。太陽の周りで不思議な色の円を描く神秘的な作品は、曼荼羅を思い起こさせます。
鳥光桃代は、ビデオやインスタレーション、パフォーマンス作品を中心に、ニューヨークを拠点に活動しています。「Somehow I don’t feel comfortable」(なんか居心地悪いんだ)は、体長4.8メートルのウサギのバルーンです。日本の高度成長期の東京近郊に育った鳥光にとって、社会が考える「かわいらしさ」や「幸せ」の象徴がピンクのウサギであったと言います。そのウサギを巨大化し、天井に頭がつっかえてもなお、かわいらしさを強要される姿は未来への不安とアイロニーを感じます。
スハシニー・ケジリワルは、想像上の植物とも動物ともいえないような作品を鮮やかな色彩で生み出します。最初はその精密なイメージに引き込まれますが、やがて深く眠っている無意識が揺り起こされる感覚に囚われます。人間の指となったバナナの房と、その上でほころぶ深紅の花びらは、善悪の彼岸や欲望、エロティシズムを喚起します。
バク・スンウの「Real World I」シリーズは、ソウル郊外にあるテーマパークを題材に建築写真のようにストレートに撮影された作品です。しかしそこに写されたミニチュアの模型が作り出す非現実な世界は見るものを当惑させます。写真が象徴するものは外国への憧れや文化ではなく、現実と非現実の境をあやふやにさせる幻想のように見えます。
キムスジャ
1957年韓国、大邱生まれ、NY在住。近年の個展には「kimsooja」Baltic Center for Contemporary Art(イギリス、2010年)、「Earth – Water – Fire – Air」アトリエ・エルメス(ソウル、2010年)など。作品はMusee d’Art Contemporain(リヨン)をはじめ、世界各地の美術館などに所蔵されている。現在は「TRA; Edge of Becoming」(ヴェニス)に参加中。
鳥光桃代
1967年東京生まれ、NY在住。主な個展に「Thrust Projects」Jane Kim(NY、2009年)、「Inside Track」Deitch Projects(NY、2004年)など。森美術館「笑い展」(東京、2007年)にも参加。
スハシニー・ケジリワル
1973年カルカッタ生まれ、カルカッタ在住。主な個展に、「The Garden of Un-Earthly delights」Anokhi Museum, (ジャイプル・インド、2009年)、「An Advertisement for Heaven or Hell” Chemould Prescott Road(ムンバイ・インド、2008年)など。
バク・スンウ
1973年、韓国生まれ。ロンドン、ソウルを中心に活動。「Photography Now China, Japan, Korea」サンフランシスコ近代美術館(サンフランシスコ、2009年)、「Dreamland」ポンピドゥーセンター(パリ、2010年)などのグループ展に参加し、現在Artsonje Center(ソウル、2011年)にて個展開催中。