Tomatsu Shomei 東松 照明
Shinjuku Turmoil 新宿騒乱
Thursday, April 21 – Saturday, June 11, 2011
PRESS RELEASE
Download Press release (日本語 237KB)
東松照明は1930年名古屋生まれ、米軍基地や、長崎、沖縄など最も社会的な対象をテーマとし、戦後の日本を見つめ続けた、日本を代表する写真家の一人です。本展覧会では、1964年から1971年、特に1969年のヴィンテージ写真を中心とした20点で構成されます。
あらゆる価値観が変貌を遂げ、若者が皆何かをせずにはいられなかった1970年前後、新宿は、日本の近代が終焉に向かう高揚感に満ち、混沌とした時代を象徴する場になりました。名古屋の大学を卒業後、東京生活のほとんどを新宿で過ごした東松も、事件に駆け付け、がむしゃらにシャッターを切る毎日でした。
本展覧会では、日本が一番熱くエネルギーをたぎらしたこの時代に、写真家として全力で駆け抜けた東松の作品群を展示します。
また、日本における前衛芸術運動が盛り上がりを見せた当時、東松はアーティスト、建築家、前衛舞踏家らと領域を越えた共同創作活動を行っています。
東松照明によって切り取られた時代の断面は、写真家が自らをさらけ出すことで、時代を刻印し、歴史的な痕跡をとどめ、見るものに深い衝撃を与え、写真とはなにか、人間とはなにか、日本人とはなにかと、さまざまな思いをかきたてます。
東松 照明
1930年、愛知県生まれ、現在は沖縄在住。戦後の日本を代表する写真家。愛知大学経済学部を卒業後上京し、岩波写真 文庫でカメラスタッフを経て、フリーランスとなる。1950年代から数々の作品を発表し、近年の写真家に多大な影響を 与えた。『時を削る』長崎県美術館(長崎県、2010年)、『東松照明:Tokyo 曼陀羅』(東京都写真美術館、2007年)、『Shomei Tomatsu;Skin of the Nation』サンフランシスコ近代美術館(サンフランシスコ、2004年)などの個展が国内外で開催されている。4月23日より名古屋市美術館で回顧展、『写真家:東松照明 全仕事』が開催。